キミが望むのなら


「好みじゃないのか?」


「というより、今は彼女とかいらないんだよ」


「今は、ってお前に彼女なんていたことないだろ?」


「うっ……別にいいだろ!好きになる女の子が、なかなか見つからないんだからよっ!」


……ほんと、チャラチャラした見た目とギャップがあるよな。


「信二く~ん!!」


「ほら、彼女来るぞ」


「えっ!?」


俺たちがなかなか歩き出しなさいことにしびれを切らしたのか、その子はふんわりとした髪を揺らしながら、走り寄ってきた。


「来ちゃった♪」


「美樹ちゃん……」


ドンマイ、信二。



「突然来てごめんねぇ?会いたくて来ちゃったぁ♪」


この子もなかなかやるな。


かわいい見た目とは反して、この行動力。



< 42 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop