キミが望むのなら
「好みじゃないのか?」
「というより、今は彼女とかいらないんだよ」
「今は、ってお前に彼女なんていたことないだろ?」
「うっ……別にいいだろ!好きになる女の子が、なかなか見つからないんだからよっ!」
……ほんと、チャラチャラした見た目とギャップがあるよな。
「信二く~ん!!」
「ほら、彼女来るぞ」
「えっ!?」
俺たちがなかなか歩き出しなさいことにしびれを切らしたのか、その子はふんわりとした髪を揺らしながら、走り寄ってきた。
「来ちゃった♪」
「美樹ちゃん……」
ドンマイ、信二。
「突然来てごめんねぇ?会いたくて来ちゃったぁ♪」
この子もなかなかやるな。
かわいい見た目とは反して、この行動力。