キミが望むのなら
でも、何も言えない。
理由はただ一つ……
篤志が怖くてたまらないから―……
そんなことがあって、あの公園にもずっと行けない日々。
別に日課になってたわけじゃないけど、あの場所はあたしの安息の地になってたから……
――息苦しい日々だけが、ゆっくりと過ぎ去っていく。
あたしをその場に取り残して―……
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「あっ桃香ぁ!こっちこっち~~」
夏晴れの早朝。
嬉しそうに手を振る、美樹。
「ねぇ、待ち合わせにしては早くない?」
まだ7時半過ぎなんですけど……
「まだ信二君たちとの待ち合わせ時間じゃないんだけどぉ~~」
「はあ!?」
それなのに、こんな早朝から呼び出したの!?