キミが望むのなら


……本当に美樹は、本物の恋を見つけたのかもしれない。


「よしっ!完成ぇ!!」


『はい』と渡された手鏡を見る。


「う~ん」


「ねっ♪可愛いでしょ?」


「そうかな。ちょっと派手じゃない?」



確かに可愛いけど、それはメイクが……


普段はほとんどメイクしないから、とてもメイクが映えている気がする。



「派手じゃないよぉ~。桃香はメイクをあまりしないから、そう思うんだよぉ。すごいナチュラルメイクなのに~~」


まぁ、美樹からしたら、これはナチュラルになるんだろうけど……



「よしっ!!これで準備完了ぉ~~!今日こそ信二君を振り向かせるんだから~~!!」


美樹はやる気満々だ。


「あっ、桃香ぁ。信二君もお友達連れてきてくれるみたいだけど~~」


「そりゃあ、ダブルデートだしね。そうだと思ってたよ」


「だよね~。でもどうするぅ~~?信二君のお友達がカッコよかったらぁ~~?」


またバカみたいなことを……



< 67 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop