キミが望むのなら
「最近公園に来てないから、すごく久しぶりな気がする」
「あっ……ちょっと忙しくて……」
嘘ではないけど、行けない理由を彼に言う必要もないと思った。
だって彼は結局、あたしとは赤の他人なんだから……
「それにしても、俺たちは必要ない感じだよね……」
「え?」
彼の視線の先を見ると、仲良さそうに話している美樹と信二君。
「確かに……。2人で盛り上がってるみたいだし」
ダブルデートとは程遠い感じだ……
「本当に信二のこと好きなんだな……」
「え?」
「美樹ちゃん」
「あっ、そう……みたいです」
「ふっ……俺も高3だから、普通に話そう?」
「う……ん」
なんなの……
さっきから、胸がギュウって苦しい……