誰よりもキミを〜愉快な澤田家のおはなし〜



星飛の打球はきれいな放物線を描いてバックスクリーンへ


センターがもう見上げていた


星飛はダイヤモンドをガッツポーズで回る


三塁側

岸南のベンチの前を通るとき俺を見てニヤリと笑っていた


俺は複雑…


星飛のホームランをこんな近くで見れたんだ


うれしいに決まっている


それなのに敵でいる限り喜べない


喜びたいのに…



「まだ一点差だろ!!」


グラウンドの選手たちは励ましあった


まだ一点差


まだまだおわりじゃない




< 373 / 410 >

この作品をシェア

pagetop