誰よりもキミを〜愉快な澤田家のおはなし〜
星飛の打球はきれいな放物線を描いてバックスクリーンへ
センターがもう見上げていた
星飛はダイヤモンドをガッツポーズで回る
三塁側
岸南のベンチの前を通るとき俺を見てニヤリと笑っていた
俺は複雑…
星飛のホームランをこんな近くで見れたんだ
うれしいに決まっている
それなのに敵でいる限り喜べない
喜びたいのに…
「まだ一点差だろ!!」
グラウンドの選手たちは励ましあった
まだ一点差
まだまだおわりじゃない