海のナミダ



廊下を歩いてて…
すごく憂鬱だった…。

いつもよりずっと
屋上までの距離が長いよ。



どうしよう…。
あたしはもうパニック状態。

危険信号は赤だね。






とかバカな事考えてたら
屋上ついちゃった…。



キィ……


屋上のドアって古いよなぁ…。

こんな状況なのに
あたしは余計な事ばっか考えてる。




バタンっ………



風がつめたい。
屋上なんて中学に入ってから
はじめてきたよ。

どこか優しくて
どこかつめたい。




そんな屋上の真ん中にわ
弘樹…。
久しぶりに見たせいかな?
なんか変わった。


「よ、よぉ。」

「うん…。」

「急によんで悪い。」

「ううん。」

「言いたい事あってさ。なあ、あの時の事覚えてる?」

「え?」

「俺、お前に恋愛対象外だって言った。」

「・・・・・・・。」


思い出したくなかった。
もぅ二度と思い出したくなかったのに…。



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