海のナミダ



あれから1年が
たとうとしている…。


あたしはあれからも変わってない。

だけど弘樹は変わったみたい…。




微妙な空気だ。
沈黙を弘樹がやぶった。


「ほんとにあの時は悪い。」

「別に…。もぅ気にしてないし…。」



うそ…。
ほんとは告白するのが怖いし
恋するのも怖いぐらい。



「なぁ・・もう1回俺の事好きになってほしい。」

「え・・・・・?」

「考えといて。また返事聞きにいくから。」






あたしは立っている事で
精一杯だった。
息をするのも忘れるぐらい
頭が真っ白になった。







あたしが呆然としてると
弘樹はそこに微妙な空気を残したまま
屋上をあとにした…。


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