プライマリーキス 番外編&溺愛シリーズ
(9)愛しい微熱
京都から戻ってまた日常が始まると、美羽はいつものように僕の側でにこにこと笑顔を絶やさず秘書を務めてくれている。
市ヶ谷副社長と何があったのか分からないが、彼の心をますます射止めたのは説明するまでもない。
おかげで仕事がやりやすくなったのだから、彼女の魅力は想像している以上にこの会社にはなくてはならないものだと感じている。
「黒河社長、今日は午後から健康診断です」
「ああ、分かった。それまでに昨日の件だけ早急に会議を開きたいと思うんだ。連絡入れてもらえるかな」
「はい、かしこまりました。では、市ヶ谷副社長にもお声を」
「美羽」
「はい」
「くれぐれも過剰なスキンシップはしないように」
「してないですよ」
「帰ってからのことよく考えて」
美羽の頬が朱に染まり、僕を見上げる瞳がやさしく滲んでいく。
市ヶ谷副社長と何があったのか分からないが、彼の心をますます射止めたのは説明するまでもない。
おかげで仕事がやりやすくなったのだから、彼女の魅力は想像している以上にこの会社にはなくてはならないものだと感じている。
「黒河社長、今日は午後から健康診断です」
「ああ、分かった。それまでに昨日の件だけ早急に会議を開きたいと思うんだ。連絡入れてもらえるかな」
「はい、かしこまりました。では、市ヶ谷副社長にもお声を」
「美羽」
「はい」
「くれぐれも過剰なスキンシップはしないように」
「してないですよ」
「帰ってからのことよく考えて」
美羽の頬が朱に染まり、僕を見上げる瞳がやさしく滲んでいく。