プライマリーキス 番外編&溺愛シリーズ
拗ねてみると、

「大切な存在が増えるっていうのも大変なもんだな」

「前にも言ったみたいに、きっとこの子が生まれたら、いろいろ変わるんじゃないかなぁって期待しておきます」

「それはどういう意味で?」

「感じた通りに」

 大きな子供が、もうちょっと大人になってくれますように。

 参ったのか、耳まで赤くしてる彼を見て、私は可笑しくなった。


 なんて、愛しい人。

 愛する人とのキスはきっと、大切であたたかくてかけがえのないもの。
 潤哉さん以上に気が早いかもしれないけど、いつかこの子にもそういう愛する人ができる日が来るんだろうなぁ。

 でも、

 一番最初にキスをするのは……私と潤哉さんから、あげるんだって、決めてるの。


 私はもう一度おりてきたあたたかな唇を受けとめながら、心の中にそっと仕舞い込んだ。







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