プライマリーキス 番外編&溺愛シリーズ
「それで、ミシェル、なんだって?」
「二時間後……って」
 美羽は唇を尖らせて言った。

「そう。なら、もう少し、焦らしても大丈夫かな?」
「バカ……潤哉さんのイジワル」

「猫を飼い慣らす練習になっただろう。あんまり構ってやらないと、爪を立てられる」

 胸の谷間から下腹部へ軽く爪を立ててつっとなぞると、大袈裟なくらいビクビクと震える美羽。

 僕はさっき濡れていた場所へ指をゆっくりと沈めて、ようやく味わい始める。

 ベッドが激しく揺れるほど、僕は彼女を組み敷いて、沸々と抱いていた欲求を彼女の中で鎮めていく。

 のぼせるほど高ぶった感情がゆっくりと収まっていく頃、まだ繋がり合っている甘い痛みに酔いしれていると、美羽は僕の背にしがみついて、くったりと浅い呼吸を繰り返した。

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