プライマリーキス 番外編&溺愛シリーズ
 それとなく触れた指先に感じて、ドキンとする。潤哉さんの熱い手が私の手を握っていた。

「長いフライトだったんですもの、今夜は花湯ですって。楽しんでゆっくり過ごして」

「ありがとう。久美ちゃん」
「ううん。会いに来てくれてありがとう。大好きよ、美羽」

 思いがけず頬にキスをされて、私も潤哉さんも驚く。

「も、もう。調子いいんだから」
「やきもち妬くかしら?」
「いや、仲の良い従姉妹は、素敵だと思ってるよ」

 潤哉さんが微笑む。私は久美ちゃんの清々しい表情に心からホッとした。

赤ちゃんはすやすやと眠りに入ったみたいで、天使のような寝顔をいつまでも見ていたいような気にさせた。



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