プライマリーキス 番外編&溺愛シリーズ
私が会議室近くの給湯室で準備をしていると、市ヶ谷副社長から声をかけられた。
「接待の件、受けてくれたみたいで嬉しいよ」
「私で務まるのか不安ですが、精一杯させていただきます。出発は明日の午前8時に大阪行きのチケットを手配しましたので」
「ホテルは取ってくれた?」
「宿泊されるご予定でしたか?」
慌てると、からかわれただけだったみたいだ。市ヶ谷副社長は私をじっと見て、つま先から頭のてっぺんまでを眺める。
「あ、あの……」
そんなに見られると気になって仕方ない。イヤな感じというわけじゃなくて……なんていうか、まるで愛撫しているみたいな。
ぞくっと震えが走ったのを見透かされてしまったのか、市ヶ谷副社長が声を潜めて近づいてきた。
「君みたいな可愛い人、他にいてくれたら良かったのに。社長が羨ましいよ。それとも僕がずっと社長でいるべきだったかな、やっぱり」
よそ見をしていたせいでコーヒーカップに当たり、手に熱いものがかかる。
「危ない」
カップが床に落ちて割れてしまい、私はあっと声をあげた。
「接待の件、受けてくれたみたいで嬉しいよ」
「私で務まるのか不安ですが、精一杯させていただきます。出発は明日の午前8時に大阪行きのチケットを手配しましたので」
「ホテルは取ってくれた?」
「宿泊されるご予定でしたか?」
慌てると、からかわれただけだったみたいだ。市ヶ谷副社長は私をじっと見て、つま先から頭のてっぺんまでを眺める。
「あ、あの……」
そんなに見られると気になって仕方ない。イヤな感じというわけじゃなくて……なんていうか、まるで愛撫しているみたいな。
ぞくっと震えが走ったのを見透かされてしまったのか、市ヶ谷副社長が声を潜めて近づいてきた。
「君みたいな可愛い人、他にいてくれたら良かったのに。社長が羨ましいよ。それとも僕がずっと社長でいるべきだったかな、やっぱり」
よそ見をしていたせいでコーヒーカップに当たり、手に熱いものがかかる。
「危ない」
カップが床に落ちて割れてしまい、私はあっと声をあげた。