天使の舞―前編―【完】
ミルクティー色の緩い天然パーマ。


甘い顔立ち。


少し猫目のクリッとした瞳。


20歳そこそこの、乃莉子とは同年代位に見える彼。


間違いなく、イケメンと呼ばれる側にいる青年だ。


しかし…。


「コスプレ…ですか?」


乃莉子はつい、初対面の青年に声をかけてしまった。


この青年は、真っ白なスーツを着こなして、背中には大きな白い翼を付けていたのだ。


似合ってはいるが、普段から着て歩くような格好ではない。


しかも背中には、翼を付けているのだ。



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