天使の舞―前編―【完】
シラサギは、姿勢を直すと背筋をピンと伸ばして、キャスパトレイユと向き合った。
「先程のお部屋に、いらっしゃいます。
しかし、せっかく魔界までいらして頂いたのに申し訳ありませんが、乃莉子様はこの先もずっと、あのお部屋で、お過ごしになられます。
アマネ様のお妃様として。
ですから、天界の王子のお迎えなど、必要ございません。
どうぞお引き取り下さいませ。
そうそう…乃莉子様が、天界の王子のご無事を、案じておられましたよ。
我が王子のお妃様は、慈悲深いお方でいらっしゃいます。」
「ふざけんなよ!」
「ふざけてなどおりません。
至って真面目に、申し上げているつもりですが…。
何かお気に召さない事でも、ございましたか?」
シラサギの言いように、キャスパトレイユは、苛立ちを感じて、淡々と話すシラサギを軽く睨んだ。
「先程のお部屋に、いらっしゃいます。
しかし、せっかく魔界までいらして頂いたのに申し訳ありませんが、乃莉子様はこの先もずっと、あのお部屋で、お過ごしになられます。
アマネ様のお妃様として。
ですから、天界の王子のお迎えなど、必要ございません。
どうぞお引き取り下さいませ。
そうそう…乃莉子様が、天界の王子のご無事を、案じておられましたよ。
我が王子のお妃様は、慈悲深いお方でいらっしゃいます。」
「ふざけんなよ!」
「ふざけてなどおりません。
至って真面目に、申し上げているつもりですが…。
何かお気に召さない事でも、ございましたか?」
シラサギの言いように、キャスパトレイユは、苛立ちを感じて、淡々と話すシラサギを軽く睨んだ。