天使の舞―前編―【完】
その時上空を、羽ばたきの音がかすめ、四人が一斉に空を見上げる。
上空では天界の護衛兵が数人、舞い降りてくる最中であった。
何人かいる護衛兵の中でも、一際精悍な顔つきをした天使が、キャスの前に進み出て片膝をついた。
その天使の名はシュカ。
彼はキャスの良き相談相手であり、頼れる存在であった。
そして誰あろう、天王ウェルザの右腕でもある。
「王子よ。ご無事の帰還、何よりです。
お妃さまも奪還され、一安心致しました。
さぁキャスパトレイユ様、天王と王妃がお待ちです。
粗方の事は、お伝えしておきました。
王宮へ参りましょう。」
キャスパトレイユは一旦、人間界から天界へと戻り、この拉致騒動をシュカにだけ、伝えていたのだ。
そしてシュカの薦めで、天魔の鏡を使わずに、密かに魔界へと潜入し、とりあえず無事、天界に戻って来た。
シュカは、そう言うと立ち上がり、アマネとシラサギに向き直った。
上空では天界の護衛兵が数人、舞い降りてくる最中であった。
何人かいる護衛兵の中でも、一際精悍な顔つきをした天使が、キャスの前に進み出て片膝をついた。
その天使の名はシュカ。
彼はキャスの良き相談相手であり、頼れる存在であった。
そして誰あろう、天王ウェルザの右腕でもある。
「王子よ。ご無事の帰還、何よりです。
お妃さまも奪還され、一安心致しました。
さぁキャスパトレイユ様、天王と王妃がお待ちです。
粗方の事は、お伝えしておきました。
王宮へ参りましょう。」
キャスパトレイユは一旦、人間界から天界へと戻り、この拉致騒動をシュカにだけ、伝えていたのだ。
そしてシュカの薦めで、天魔の鏡を使わずに、密かに魔界へと潜入し、とりあえず無事、天界に戻って来た。
シュカは、そう言うと立ち上がり、アマネとシラサギに向き直った。