天使の舞―前編―【完】
そんな時、客間の扉がノックされ、来訪者が訪れた事を告げた。
おもむろに扉の方を見て乃莉子は、ゆっくりとベットから体を起こす。
「誰?」
乃莉子は、怪訝な声で扉の向こうに呼びかけた。
「俺。」
すると、明るいハスキーボイスが、意気揚々と返ってきた。
「乃莉子。開けろよ。」
その声は、当然部屋に入れる事を前提に、発せられたのだが。
「・・・。いや・・・。」
「・・・!?何でだよ!」
予想外の言葉に驚いて、ドンっと扉を叩いて、キャスパトレイユは抗議した。
「・・・。
行った方がいいわよ。
さっき王妃様が言ってた女の人達のところ。
キャスの事、待ってるらしいじゃない。
そういう人がいるのに・・・。
なんで私を妃にしようと思ったわけ?
やっぱり覇権のため?」
静かだが、有無を言わさない、凛とした乃莉子の声が、キャスパトレイユを焦らせた。
「違う!誤解だ!
乃莉子、聞いてくれ!」
必死の体で、訴えるキャスパトレイユに、タイミング悪く話しかける人物がいた。
おもむろに扉の方を見て乃莉子は、ゆっくりとベットから体を起こす。
「誰?」
乃莉子は、怪訝な声で扉の向こうに呼びかけた。
「俺。」
すると、明るいハスキーボイスが、意気揚々と返ってきた。
「乃莉子。開けろよ。」
その声は、当然部屋に入れる事を前提に、発せられたのだが。
「・・・。いや・・・。」
「・・・!?何でだよ!」
予想外の言葉に驚いて、ドンっと扉を叩いて、キャスパトレイユは抗議した。
「・・・。
行った方がいいわよ。
さっき王妃様が言ってた女の人達のところ。
キャスの事、待ってるらしいじゃない。
そういう人がいるのに・・・。
なんで私を妃にしようと思ったわけ?
やっぱり覇権のため?」
静かだが、有無を言わさない、凛とした乃莉子の声が、キャスパトレイユを焦らせた。
「違う!誤解だ!
乃莉子、聞いてくれ!」
必死の体で、訴えるキャスパトレイユに、タイミング悪く話しかける人物がいた。