secret lips -この恋は秘密-
「寂しいんなら俺が一緒に住んでやろうか?」
「要らない。あんたと住んだら私いつかあんたの女に刺し殺されそうだし」
そう言うと片桐はケラケラ笑っていた。
別に死ぬのは構わない
けど、訳の分からないいざこざに巻き込まれて死ぬのなんか御免だ。
それも一番くだらない恋愛沙汰に巻き込まれて死ぬなんて絶対いやだ。
「ねぇ・・・あんた、あの会社が欲しいの?」
「いや、要らねぇなぁ」
私には未だにこの男が何考えてるか分からない
父の会社が必要ないなら何であの父の傍に居るんだろう。
望めばすぐにでも手に入るのに・・・