secret lips  -この恋は秘密-



少なくとも俺よりは……コイツの方が・・・




って考えたらなんかへこんで来たな




「さて、姫さんの機嫌が悪くなっても困るんで俺はもう行きますね」


そう言って片桐は立ち上がった

ドアに向け一歩差し出した足を止め思い出したかの様に振り返る


「あぁ、そうだ。女子高生に振り回されている憐れな先輩にプレゼントを差し上げますよ」


「ああ゛?」



昔から嫌味な奴だったが年を取ってもそれは変わらないらしい


不機嫌な俺を見てニヤッと笑った後、スーツの内ポケットから手帳を取り出し紙切れを俺の前に差し出した




「精々、頑張って下さいね」



そう吐き捨てて片桐は出て行った


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