あたしは美味しくない!!
「住んでいるのは魔女ばかりだが、俺達のような魔物がよく立ち寄る栄えた町だ」
「着くのは明日の予定ですから、今日は野宿ですね」
「の、野宿?」
――どうしよう、あたしキャンプもしたことないよ……。
「雑多は俺達でする。あんたは、はぐれないようにしていればいい」
「あ、うん。お世話になります」
――なんだろう。すごーくお荷物になってる気がする……。
「日が暮れる前に、もう少し進んでおこうぜ」
「そうですね。ミカさん、行きましょう」
「あ、うん」
歩きだす三人に、あたしもついていく。
始めは少し早足でなんとか追い付いていたけど、しばらくすると、三人の方が歩調を合わせてくれていた。
――やっぱりすごーくお荷物だわ、あたし。
せめてこれ以上お荷物にならないように、せっせと足を動かした。