あたしは美味しくない!!
エスコートは魔物少年!?
空がオレンジ色になりはじめた頃、目の前には、不気味な森が広がっていた。
――いかにも何か出そうな森……。
「この森を抜ければ、魔女の町に着きますよ」
「夜にこの森を突っ切るつもりはねぇから、今日はここまでだけどな」
「夜はダメなの?」
「あまり友好的じゃない魔物が多く住んでますから、夜に入ると危ないです」
「そ、そうなの」
――なにか、じゃなくて魔物が出るのね……。
「お前、何食うんだ?」
「へ?く、食うって?」
カインに言われて、びくりと肩がすくむ。
「俺等じゃなくて、お前だよ。人間が食うようなもん持ってねぇから、何か探してきてやる」
「あ、ありがと。えと……」
――探してこれる食べ物って何があるんだろう……。お店とかなさそうだし、自然で手に入るもの?って、何があるんだろ……。