あたしは美味しくない!!

「もう、100年近くになりますね」

　ーーひゃ、ひゃ……

「100年！？」

　びっくりして声を上げると、喧嘩していた二人が何事かと言い合うのをやめた。

「どうした？」

「だっ、だって！100年も一緒にいるって！」

「ああ。そのぐらい経つな」

　ーーや、しみじみ言われても！

「みんないくつなの！？」

「僕とカインは120才になりますよ？」

「120！？」

　思わず、二人の顔をじぃーっと見つめてしまう。シワもシミも見当たらないんだけど……。

「おまえ、いくつだっけ？」

　あたしの驚きをそのままに、ダネルは少し首を傾げて考え込む。