ラッキービーンズ【番外編】
「わ、私まだ片づけが」
「いーじゃん、後で。つーか気になって何も手につかないんじゃないの?」
断りの言葉を口にしたときにはもう玄関を半分出ていた。
足を突っ込んだだけのブーツに足をとられてよろけながらも、マンションの廊下に出る。
バッグも携帯も持ってきてない。
「水嶋が心配するから……!」
「メイちゃん彼氏のこと苗字で呼びすて? なんか意外ー」
「水嶋とは高校の同級生だから」
「え!? マジで!? そうなの!? じゃあ、彼氏の会社に入ってきちゃった系?」
八木原くんが構わずエレベーターへと向かうから、部屋に戻ることもできずにあわててブーツのファスナーを上げて追いかけた。
「そんなつもりじゃなかったけど、偶然……」
「あー、それでメイちゃん困ってんだ? 嘘つくの苦手そうだもんね」
エレベーターはあっという間に到着して、八木原くんと二人で乗り込む。
水嶋が追いかけてくるんじゃないかとチラチラと後ろを気にしていたけれど、彼の部屋のドアが開くことはなかった。
もしかしてまだリアちゃん介抱中かな。
リアちゃんが調子悪いっていうのに何やってんだろう。
「薬局行ってなんか買ってきた方がいいかな……」
そういえばリアちゃんってウコン愛飲者だった気が。
「いーじゃん、後で。つーか気になって何も手につかないんじゃないの?」
断りの言葉を口にしたときにはもう玄関を半分出ていた。
足を突っ込んだだけのブーツに足をとられてよろけながらも、マンションの廊下に出る。
バッグも携帯も持ってきてない。
「水嶋が心配するから……!」
「メイちゃん彼氏のこと苗字で呼びすて? なんか意外ー」
「水嶋とは高校の同級生だから」
「え!? マジで!? そうなの!? じゃあ、彼氏の会社に入ってきちゃった系?」
八木原くんが構わずエレベーターへと向かうから、部屋に戻ることもできずにあわててブーツのファスナーを上げて追いかけた。
「そんなつもりじゃなかったけど、偶然……」
「あー、それでメイちゃん困ってんだ? 嘘つくの苦手そうだもんね」
エレベーターはあっという間に到着して、八木原くんと二人で乗り込む。
水嶋が追いかけてくるんじゃないかとチラチラと後ろを気にしていたけれど、彼の部屋のドアが開くことはなかった。
もしかしてまだリアちゃん介抱中かな。
リアちゃんが調子悪いっていうのに何やってんだろう。
「薬局行ってなんか買ってきた方がいいかな……」
そういえばリアちゃんってウコン愛飲者だった気が。