ラッキービーンズ【番外編】
「え?」
素で驚くリアちゃんに私はもうこれ以上は隠し通せないと覚悟を決めて、息を吸い込んだ。
「リアちゃん……。私、リアちゃんに話したいことがあるの」
「なんですか? 改まって」
「こ、ここじゃ、ちょっと……」
まさか本人の前で、リアちゃんに水嶋をあきらめてなんて言えない。
リアちゃんは水嶋に気持ちを伝えていないかもしれないし。
あれ、前に伝えてフラれたって言ってたっけ?
「なんですかー、メイさん! せっかく水嶋さんの家に来てるのにリアのこと連れ出す気ですかぁ?」
「う……できれば、外がいいんだけど」
いつもなら空気を読んでこういうときはついてきてくれるのがリアちゃんなのに、性質が悪くなってるのはお酒のせいなんだろうか。
「外なんて真冬じゃないですかー。リア風邪ひいちゃいます!」
「……ここでどうぞ。俺が外行くから」
私達のやり取りをクールな表情で眺めていた水嶋が、業を煮やしたのかそう言ってスッと立ち上がった。
「え、あ、あの……」
まさか家主を追い出す展開になるとは思っていなかった私は、慌てて立ち上がろうとしたけれど、水嶋は立ち止まることなくコートを取ると、そのまま部屋から出て行ってしまった。
バタンと玄関のドアが閉まる音が、やけに冷たく聞こえた。
素で驚くリアちゃんに私はもうこれ以上は隠し通せないと覚悟を決めて、息を吸い込んだ。
「リアちゃん……。私、リアちゃんに話したいことがあるの」
「なんですか? 改まって」
「こ、ここじゃ、ちょっと……」
まさか本人の前で、リアちゃんに水嶋をあきらめてなんて言えない。
リアちゃんは水嶋に気持ちを伝えていないかもしれないし。
あれ、前に伝えてフラれたって言ってたっけ?
「なんですかー、メイさん! せっかく水嶋さんの家に来てるのにリアのこと連れ出す気ですかぁ?」
「う……できれば、外がいいんだけど」
いつもなら空気を読んでこういうときはついてきてくれるのがリアちゃんなのに、性質が悪くなってるのはお酒のせいなんだろうか。
「外なんて真冬じゃないですかー。リア風邪ひいちゃいます!」
「……ここでどうぞ。俺が外行くから」
私達のやり取りをクールな表情で眺めていた水嶋が、業を煮やしたのかそう言ってスッと立ち上がった。
「え、あ、あの……」
まさか家主を追い出す展開になるとは思っていなかった私は、慌てて立ち上がろうとしたけれど、水嶋は立ち止まることなくコートを取ると、そのまま部屋から出て行ってしまった。
バタンと玄関のドアが閉まる音が、やけに冷たく聞こえた。