ラッキービーンズ【番外編】
「皆がいるマンションで酔いつぶれたリアちゃんを介抱するのと、八木原と二人っきりで外に出て行くの、どっちが心配だと思う?」
「う……、ど、どっちも……」
「一瞬、リアちゃんと二人っきりになってメイを心配させてやろうって思いはあったけど、まさか出て行っちゃうとはなー」
「……ごめんなさい」
「本当に心配なら、寝室まで乗り込んでくるかと思ったのに」
「……乗り込んで行きそうな勢いだったよ? だけどリアちゃんが本当に具合悪いと思ったんだもん。それでブレーキがかかっちゃった」
「それでさっきはコンビニまで走ったんだ?」
「うん?」
「リアちゃんの具合関係なくなったから、ブレーキきかなくなったんだろ?」
「ああ、うん。そうかも」
さっきの自分の勢いを思い出して、水嶋の腕の中でクスクスと笑った。
私は相当必死な形相で走っていたに違いない。
「俺もさ、メイとヤギの間で今更何かあるなんて思ってないけど」
「うん」
「そこまで大人じゃないわけ。分かっててもムカつく」
「……うん、ごめんなさい」
分かってても嫌なものは嫌。
それはさっき体験したからこそ、よりリアルに分かる感情。
「ハッキリ言えない性格、直したいと思う」
決意を込めてもう一度ツリーを見上げると、水嶋の顔がすぐそばにあって、一瞬チュッと唇にキスされた。
「う……、ど、どっちも……」
「一瞬、リアちゃんと二人っきりになってメイを心配させてやろうって思いはあったけど、まさか出て行っちゃうとはなー」
「……ごめんなさい」
「本当に心配なら、寝室まで乗り込んでくるかと思ったのに」
「……乗り込んで行きそうな勢いだったよ? だけどリアちゃんが本当に具合悪いと思ったんだもん。それでブレーキがかかっちゃった」
「それでさっきはコンビニまで走ったんだ?」
「うん?」
「リアちゃんの具合関係なくなったから、ブレーキきかなくなったんだろ?」
「ああ、うん。そうかも」
さっきの自分の勢いを思い出して、水嶋の腕の中でクスクスと笑った。
私は相当必死な形相で走っていたに違いない。
「俺もさ、メイとヤギの間で今更何かあるなんて思ってないけど」
「うん」
「そこまで大人じゃないわけ。分かっててもムカつく」
「……うん、ごめんなさい」
分かってても嫌なものは嫌。
それはさっき体験したからこそ、よりリアルに分かる感情。
「ハッキリ言えない性格、直したいと思う」
決意を込めてもう一度ツリーを見上げると、水嶋の顔がすぐそばにあって、一瞬チュッと唇にキスされた。