ラッキービーンズ【番外編】
「メイに無理させてのぼせちゃったら嫌だし」


そのままバスルームから連れ出して、丁寧にバスタオルで身体を拭いてくれる。

敏感になっている身体は、普通にされているのに気を抜けば甘い声が出てしまいそうで、私は唇をギュッと結んで耐えていた。


「んぁっ」


それなのに水嶋がどさくさに紛れて胸の頂きをちゅっと口に含むものだから、変な声が出て私は慌てて身を捩って水嶋の肩を両手で押した。


「もうっ、こんなトコロで何考えてんのっ!」

「だって、メイちゃん。めっちゃ乳首立ってるし」

「バカ、バカ! そういうこと言わなくていいの!」


明るい所でそんなことを確認されて、顔から火が出そうなほどに恥ずかしくなる。

タオルを巻きつけて身体を隠すと、逃げるように脱衣所を出て行った。


だって私の準備はもう万端で、続きを望んでいたのは私の方だったくらいなのに。

私を気づかってくれるのはいつものことだし、そんな優しい彼が好きだと思うけれど、水嶋だけ冷静に戻っちゃったことが悔しい気持ちもある。


服も着てないし隠れるところもなくて、私は結局ベッドの上のシーツにくるまって水嶋から隠れた。

って言ってもバレバレだから隠れきれていないけれど。


「メイ」


すぐ近くで水嶋の声と気配がして、きゅんと胸が高く鳴いた。
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