ラッキービーンズ【番外編】
「元気があるなら出かけようか。今日はノープランだけど」
「うん!」
街はクリスマス一色だから、きっと一緒に歩くだけで十分にクリスマス気分で楽しいと思う。
きっと今からじゃクリスマスディナーなんてどこも空いていないだろうけど、チキンと小さなケーキを買って、今日はクリスマスらしい料理を作ろう。
今日、一日のことを考えるだけでワクワクと胸が躍った。
そして来週からは、リアちゃんにも八木原くんにも私達の関係がバレちゃって、今までとはちょっと違う日常が始まる。
最初はそれをすごく怖いことだと思っていたけど、不思議と今はそれが新鮮な気分になる。
少しだけその新しい日々が楽しみなような。
いつかは会社の人達にも胸を張って、水嶋が私の恋人ですって言える日がくるのかもしれないって、少しだけだけど前に向かって進んでるんだって、水嶋との恋はいつもそんな風に実感させてくれる。
ホテルを出ると冬の冷たい空気が頬を刺す。
繋がれた手だけがポカポカと温かい。
この手をこれからもずっと離さずにいたい。
「来年もいっしょにツリーが見れますように……」
「なに、ツリーに願掛け?」
「ふふ……、違う行事になっちゃうね」
「だったら”来年も”じゃなく、”これからもずっと……”だろ?」
ツリーの前で手を引かれて、温もりが唇にも降ってきた。
*fin.*
「うん!」
街はクリスマス一色だから、きっと一緒に歩くだけで十分にクリスマス気分で楽しいと思う。
きっと今からじゃクリスマスディナーなんてどこも空いていないだろうけど、チキンと小さなケーキを買って、今日はクリスマスらしい料理を作ろう。
今日、一日のことを考えるだけでワクワクと胸が躍った。
そして来週からは、リアちゃんにも八木原くんにも私達の関係がバレちゃって、今までとはちょっと違う日常が始まる。
最初はそれをすごく怖いことだと思っていたけど、不思議と今はそれが新鮮な気分になる。
少しだけその新しい日々が楽しみなような。
いつかは会社の人達にも胸を張って、水嶋が私の恋人ですって言える日がくるのかもしれないって、少しだけだけど前に向かって進んでるんだって、水嶋との恋はいつもそんな風に実感させてくれる。
ホテルを出ると冬の冷たい空気が頬を刺す。
繋がれた手だけがポカポカと温かい。
この手をこれからもずっと離さずにいたい。
「来年もいっしょにツリーが見れますように……」
「なに、ツリーに願掛け?」
「ふふ……、違う行事になっちゃうね」
「だったら”来年も”じゃなく、”これからもずっと……”だろ?」
ツリーの前で手を引かれて、温もりが唇にも降ってきた。
*fin.*