残念な彼!ーOH MY ダーリン!!
そして今日、大学を卒業した私は

久しぶりに高校へとやって来た

試験休みなのか部活の生徒以外はいなかった

私は少し胸が痛むけれど先輩との思い出のつまった屋上の庭園へと来ていた

「桜はまだか…」

あの日以来、先輩が私の前から姿を消した日から

満開の桜を見るたび、あの日先輩が私に残した沢山の赤い印を思い出す

実際に印が消えた今も私の心の中に鮮明に咲き続けているからだ
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