私の彼は強くて優しい不良です。


このキャラメル色の髪、整った顔。

絶対あの人だ。

彼も気付いたのか、目が合うとこっちに向かって来た。

キョロキョロしていると、彼は私の目の前に来て口を開いた。

「これ、あんたのじゃない?」

そうやって彼が差し出したのは彩花とお揃いで買ったうさぎのストラップ。

「あっ!本当だ、無いの気付きませんでした!ありがとうございます」

お礼を言うと彼は下を向いてクシャッと髪をかいた。
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