私の彼は強くて優しい不良です。
「松野さん?大丈夫?これ見つけて来たんだ」
そう言って佐久間くんは隠されてた物を私の前に出した。
「あー!見つけてくれたの?もー、やだな。あはは、ありがと……あれ?」
笑ってるはずなのに涙が頬を伝う。
「あれー?あはは、何でだろ。目から鼻水出てきちゃった。えへへ…ひゃっ」
佐久間くんに引っ張られ腕の中に収納される。
「何で、無理して笑ってんの?俺はわかるよ?ずっと松野さんの事見てるから。松野さんが辛い思いしてんのなんか、必死に笑ってたのもすぐわかったよ?でも、話しかける事も出来なくて、もうちょっと早く声かければ良かった」
佐久間くんは手も声も震えてた。