私の彼は強くて優しい不良です。


「やっぱ覚えてないか、この傷なら覚えてる?」

そうやって私に見せて来たふくらはぎの痛々しい傷、私はハッと思い出した。
あの日の事を…

中学生の時、私はガラの悪い大人の人に絡まれてしまった。
カツアゲってやつ…

その時助けてくれた人がいた。
その大人に突き飛ばされながら必死に私を助けてくれた。
金髪の少年……

「えっ?あの人が俊…?」

そんな訳ないよ、だって金髪で暴れん坊て感じだったし、こんな大人しめの俊があの少年な訳…

「そう。あれが俺…」

驚く私を見つめ俊は話し始めた。
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