私の彼は強くて優しい不良です。


「あの人が俊なの…?ごめんね、私のせいで」

「だから、美結のせいじゃないから」

そう言ってポンポンと頭を撫でる俊。

「もう俺は言いたい事言ったし。次は美結が頑張る方なんじゃん?」

「え…?頑張るって?」

訳の分からない私は口をパクパクする。

「黒瀬の事…!いつまでもこのままで言いと思ってんの?少しは向き合って見ろよ」

「え…。いいよ、怖いもん」

私がそう言うと俊はあっと言って

「ちょうどお迎え来たし」

とボソッと私の耳元で言う。

そして私は誰かに手をとられ訳の分からないまま走った。
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