鬼の花嫁
唇を離し、見つめ合う。
風神さんの綺麗な顔が
すぐ近くにある。
「ふん、拒まないんだな?」
「拒んで欲しいんですか?」
ふふふっと笑う私の頭を
撫でて愛おしそうに再度抱きしめる。
「…風神さん、背高いですね」
「お前は低い」
30センチはある身長差
ちゅっとおでこに
不意打ちのキスをされる。
その時、障子の向こうから声がする
「旦那様、刹那でございます。
あの…お薬をお持ちしました」
「刹那か…。置いておけ」
「あ、はい…では失礼します」