鬼の花嫁






「昨日の夜…大丈夫か?」




心配そうに尋ねてくる良助君。


くっ、今日も美少年っぷりが輝いてるね!




「ありがとう、平気だよ」




にこっと笑うと

複雑そうな顔をする良助くん。




「ああ、これ…薬と包帯」

「あ、ありがとうっ」




腕の包帯を取って、傷口を見る。




結構痛みも引いたし、

きっと傷口は塞がりかけて……





「う、嘘…ほとんど治ってる」




完全に傷口は塞がっており、

うっすら跡がある程度。


昨日、あれだけ

出血していた傷には全く見えない。





「こんなに治りが早いんだ…」

「ええ、滲みる分、治りが早いんです」

「あとちょっと塗っとけば大丈夫だろ。塗ろうか?」

「あ、お願い」

「では、私はこれで」

「はい。刹那さん、ありがとうございました」







< 121 / 239 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop