鬼の花嫁
「昨日の夜…大丈夫か?」
心配そうに尋ねてくる良助君。
くっ、今日も美少年っぷりが輝いてるね!
「ありがとう、平気だよ」
にこっと笑うと
複雑そうな顔をする良助くん。
「ああ、これ…薬と包帯」
「あ、ありがとうっ」
腕の包帯を取って、傷口を見る。
結構痛みも引いたし、
きっと傷口は塞がりかけて……
「う、嘘…ほとんど治ってる」
完全に傷口は塞がっており、
うっすら跡がある程度。
昨日、あれだけ
出血していた傷には全く見えない。
「こんなに治りが早いんだ…」
「ええ、滲みる分、治りが早いんです」
「あとちょっと塗っとけば大丈夫だろ。塗ろうか?」
「あ、お願い」
「では、私はこれで」
「はい。刹那さん、ありがとうございました」