鬼の花嫁






真っ赤な顔の私。

風神さんの着物を掴む手に力が入る。




すると、ポンっと頭に

手を置かれ雑に撫でられた。




「良かろう」

「ほんとですか!?」




わかりやすいくらいに

満面の笑顔を向ける。


嬉しい、やった!




「どこか出かけるか?」

「えっ、じゃあ…買い物…したいです」




買い物なんて、

全然してなかったし…



そう言うと、

微笑を浮かべる風神さん。




「わかった。準備しておけ」

「はい!」




自分の部屋に戻り、

制服から普段着へ着替える。




ワンピースにコート、

シンプルながら落ち付いた服装。



化粧も丁寧にして、

鞄を持って風神さんのところへ向かう。






< 124 / 239 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop