鬼の花嫁
「あの………?」
入ったのは雑貨屋さん。
大きめのお店で、
相当の種類のアクセサリーが置いてある。
「すごい……」
目を輝かせて
きょろきょろと見渡す。
客らしき人はおらず、
奥から20代くらいの
着物を着た女の人が出てきた。
「いらっしゃいませ」
深くお辞儀をして、
にこりと微笑まれる。
途端に目が合ってドキリと胸が跳ねた。
美人なんだけどそれだけじゃなくて…
なんというか、
上品で圧倒されるような独特の
雰囲気を持ってる。
それも嫌なものじゃなくて、
見惚れするような…
なかなかいないタイプ。