鬼の花嫁
「わぁ…」
髪に付けられた、
薄ピンクの桜の飾り…
ほんの少しついた
小さなストーンが光って
可愛らしさの中にも上品さがある感じ
「綺麗……」
「やろぉ、それ一点物やから
誰かとおそろいになる事もないで」
ふふっと笑う涼さん
「いいんじゃないか?
お前の絹糸のように美しい黒髪にも
白い肌にもよく映える」
思ってもみなかった
風神さんに褒められ、赤くなる。
「ほな、風神さん
それ買うていきはる?」
「ああ」
二人が店のカウンターまで行き、
すると水流さんに声をかけられた。