鬼の花嫁








丁寧に包帯を巻きながら

話す水流さん




「血…飲ませたなら大丈夫だと思う」





落ち着かせようとしてるのか、

とても穏やかで…優しい声




「痛かったでしょう?」




そう言われ、口を開く



「こんな痛み…どうってことないです。
 …風神さんを傷つけたのは私ですから…」




その言葉に

少し悲しげな顔をする水流さん





風神さんは、狐から

私を護るために庇って……

盾になって斬られたんだ。






水流さんが部屋から出て行く時、

「桜ちゃんのせいじゃないよ」

そう言って静かに部屋を出て行った。







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