鬼の花嫁
食事が終わって、夜。
お茶を飲みながらくつろいでいた時に
ふと風神さんに問いかける
「風神さんって鬼の当主なんですよね」
「ああ」
「当主の妻が私みたいなので
いいんですか?」
居間に沈黙が流れる
あ……軽く聞いたのに
な、なんか……へこむなぁ……
「…桜でいいんだ。いや、
お前じゃないと務まらん」
風神さんが口を開き、
そう言いきる。
え?私じゃないとダメなの?
「私じゃないと……?」
湯呑みを片手に、
小さな声で聞いてみる
「俺は…お前じゃないとすぐ捨ててるさ」
その言葉に
飲んでいたお茶を吹く