鬼の花嫁
「ふん…お前の顔は好かん」
「我もだ。風神…」
チリチリと二人が火花を散らす中、
色っぽい綺麗な声が響く
「あら、物騒やねぇ」
後ろを振り向くと
扇子を扇ぐ涼さんと水流さんがいた。
「ほんと…ここの庭は広すぎるから
戦場になるんやで…風神さん?」
「俺じゃなく、のこのこ人の領地に
踏み込んでくる狐に言え…」
「あんたさんの護りが甘いからや…」
クスクスと笑う涼さん
「まぁ…世話んなったし
掃除のお手伝いくらいは
私もしたりましょか…」