鬼の花嫁
「ぐっ…!」
刀で一突き…
ドシャ…と音を立てて倒れる狐
「良…助くん?」
「大丈夫か?」
背後から襲われていた私を
守ってくれたのは、良助くんだった。
「あ、ありがとう…怪我、してない?」
「大丈夫さ。一応、
俺は剣術が得意なんだぜ?」
にこっと笑う良助くん。
「っ姫様、ここは危のうございます!
どこかに避難された方が…」
刹那さんが私の肩に
触れてそう言いかける。
…が
「ううん…私はここで、
風神さん達をちゃんと見ないと……
私は、この光景を
ちゃんと見ていないといけない」