鬼の花嫁








「お二人とも、大丈夫ですか…っ?
 あの……血が……」

「平気、平気。これ全部返り血だから」




にこりと微笑んで

私の頭を撫でる水流さん。



二人とも、握っている刀は

血で真っ赤に染まっている。





「あの……風神さんは………」

「…最後の決着は当主同士が
 するもんやから……ね」




手助けできないのよ…と

言いたげな顔をして

苦笑いを浮かべる涼さん




「涼さん………」




ぎゅう…と涼さんに抱きつく




「桜……?服が血で汚れるで」

「ありがとうございます…
 お疲れ様でした……」





涙を零しながら礼を言う私に

微笑みながら頭を撫でる






< 217 / 239 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop