鬼の花嫁
ほのかに頬を赤く染め、
虚ろになる目を見て彼が呟く
「…もう酔ったのか?」
「私…お酒弱いみたいですね…未成年だし」
ふわふわーとする感覚に陥る私。
もうご飯は食べていたから
寝ちゃってもいいけど…
「寝たい、起きてなきゃ、でも…」
そんなことを口に出していると、
やれやれといったようにして
座布団を畳の上に敷く風神さん。
「…来い。寝てろ」
そう言って
一口お酒を飲む風神さん。
(風神さんの横に敷かれた座布団…)
「……いいです」
だって、なんかやだし。
今日会ったばっかだし。
誘拐犯の横で寝られれほど、
私は図太い神経を持っていない。
「お前…俺の好意を断るつもりか…?」
「えっ、い、いや!そういうわけでは…」
ヤバイ、機嫌損ねたか!?
「なら、来い!」
「ぎゃあ!」