鬼の花嫁







すると、額にキスをされる





「愛してる」

「ふふ…あたしもです」





桜の花びらが散り、

空の上にそっと一片落ちる





「来年も、ずっと先も
 みんなでこの桜を見ましょうね」

「ああ…」






肩を抱き寄せられ、

春の温かい日差しを感じながら

寄りそって咲き誇る桜を見つめた。





美しい空の下


愛する鬼の花嫁として

あたしは生きてゆく……












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