鬼の花嫁
ぐいーっと腕を引っぱられ
風神さんの横に転がる。
「いったぁ……」
「そこで寝てろ」
これ以上抵抗するのも面倒なので
仕方なく、横に寝転ぶ。
…ていうか風神さんの脚が頭に当たる。
うう、眠い。あー眠い。
うとうとしていたら
ポンポンと頭を撫でられた。
それにびっくりして風神さんを見る。
「ん、なんだ?」
「い、いえ…」
無意識……?
そのままコロンっと寝転がると
また撫でられる。
ちらり…と彼の方を見ると
ゆっくりお酒を飲みながら
時折、ふう…と吐息を吐いていて…
そんな姿も様になっていて…
風神さんの手から伝わる熱と優しさに
段々、ドキドキと胸が高鳴る。
そんな自分に驚きを隠し、
そのままゆっくりと目を閉じた……