鬼の花嫁
月明かり
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「ん………」
目が覚めた時はもう夜になっていた。
月明かりに照らされる空。
満月だからか明るい…
「あー…なんだ、夢か。そうだよねぇ」
私、鬼って言ってる人に
連れ去られる夢見たー。ははっ。
…うん、平凡が一番です。
ははっと笑って起き上がると
パサリ…となにかが落ちた。
「あ…これ…」
これは…先ほどまで
風神さんが着ていた羽織。
「夢じゃ、ない…な」
それにしても、
私に羽織をかけてくれるなんて……
風神さんって……
悪い人じゃないのかな………