鬼の花嫁
風神さんが唇を離したところに
赤く浮かぶ彼の印……
「こ…れっ…」
「俺の印だ。お前は俺のものだからな」
なんて事を言って、
ペロリと舌を出した風神さん。
(服で隠れるか隠れないかのところ…)
とりあえず、ボタンが取れているから
手で下着が見えないよう抑える。
いや、ヒートテック着てるけどね。
男の人(もちろん女の人にも)に
こんな事をされた事がないのだから
恥ずかしさと緊張で
ドッキンドッキンと胸が鳴る。
「………っ」
「隙だらけな女だな」
その言葉に警戒する私を見て
あぐらを掻いてケラケラ笑う風神さん。
「なんならもっと付けてやろうか?」
「結構です!」
キッと彼を睨んで
風神さんを残して足早に部屋を出て行く