鬼の花嫁
(あり得ないあり得ない!
私のファーストキスぅぅぅー!!)
ドタドタと歩いていると
丁度、角で女の人とぶつかった。
「きゃあ!」
「わっ!」
相手を見て慌てて謝る
「ご、ごめんなさい!」
「いえ…あ!姫様でいらっしゃいましたか!
御無礼、申し訳ありません!」
深々と礼をされ、戸惑う私。
「わ、私、姫様にお湯殿をと思いまして…」
「お風呂…?」
「はい、ご用意もできています」
お風呂かぁ……
もう、今日は帰れなさそうだし…
「入りますっ!」
にこっと笑って、
女の人について行く。