鬼の花嫁
全て運ばれてきたと同時に、
数人の侍女がお辞儀をして
どこかへ行ってしまった。
運んでくれた事にぺこりと一礼して、
私は机の上へと視線を向ける。
目を輝かせながら
パチンッと手を合わせて
「いただきます!」
食事の合図を言う。
(ああ…美味しい……)
にこにこと微笑みを浮かべて食べる
私を見てクスリと笑う風神さん。
「お前は美味そうに食べるな…」
「だって本当に美味しいんですもん」
うん、食事だけなら超良い。
食事だけなら住みたいくらいだ。
ゆっくりした朝食を食べ終え、
風神さんが着替えに行った