鬼の花嫁
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約10分程経って、
着いたのはマイホーム。
和室に通され、風神さん、私と並んで
目の前に静かに座り込むお母さん。
こげ茶色の髪を
後ろにきれいにまとめ、
今日はお茶会なのだろう、
薄い紫色の着物を着ていた。
あたしの友人はお母さんの事を
20代後半か30代前半と言うが
実のとこ40代。
結構若く見られるし
あたしと違って美人だったりする。
昔から、優しくて上品で綺麗で
大好きで自慢のお母さんだったけど今は違う。
怒った時の母は優しさのかけらもない。
ピリピリと張り詰める空気から、
絶対、怒ってると確信した。