鬼の花嫁
風神さんにお花の形をした、
和菓子と抹茶を出すが
…私には麦茶のみ。
差が、差がっっ!
「はじめまして、鈴村百合子と申します」
「風神奏真だ」
にこりと微笑んで挨拶するお母さん。
実の母親ながら、名前と同じく
百合が似合う大和撫子な美人だ。
「あ、あのお母さ…」
「あら、誰がどなたの母ですって?」
ふふっと笑う母。
間髪入れず、
強い口調で返ってくる言葉に
ピキーンッと固まる私。
こ、怖い…!
目が笑ってない!
しかも相当怒ってる…!!